旅する蝶がやってきた
2021年11月9日 12時17分本年度、苦労しながらも新たに立ち上げたプロジェクトがあります。
スタートは7月。プール裏の荒れ地を三人の女子生徒が開墾しました。
土を耕し、草を引き、畝を作り、花を植えました。
遮るものがないため、日に焼かれ、汗を流しながら作業しました。
植えたのは、フジバカマとキクバヒヨドリという2種類の植物です。
夏休み明けに農園に行ってみると、草がぼうぼうの伸び放題に。
花が咲くことを信じて、またも日に焼かれながら草引きを行いました。
9月の草引きを挟んだ10月。
また伸びてきた雑草に負けることなく、花が咲きました。
周囲では、来訪がピークを迎えたとの声も聞かれる中、みさこうではその姿を見ることはできませんでした。
しかし、ついにやって来ました!
10月18日に三頭、19日に10頭ほどのアサギマダラが、みさこう農園をひらひらと華麗に飛び回っていました。
その後もアサギマダラは安定して訪れ続けてくれました。
荒れ地を開墾させるところからスタートしたプロジェクトは、この秋ついに大きく花開きました!11月に入りだいぶ気温も下がり、温かい場所に飛んで行ったのか今シーズンの飛来は終了しました。
アサギマダラは旅する蝶として知られており、1000km以上移動する個体も珍しくないそうです。その長距離移動についてはまだ謎も多く、研究が続けられている貴重な蝶です。
また、近年では人気漫画に登場するキャラクターのモチーフになっていることでも注目されています。
このフジバカマの植栽及びアサギマダラの観察は、愛媛大学と協働して行っています。
今年度の目標である、「アサギマダラを呼ぶ」というミッションはクリアされました。来年度以降も引き続き研究を行い、マーキング調査を行うなどアサギマダラの大移動の謎についても研究していきたいと思います。